ご入稿データの作成時のご注意
完全データについて
弊社では、印刷用のデータは「完全データ」としてご入稿頂く事を大前提としており、基本的にはデータ優先で 印刷に進行させていただいております。 データ不備やご注文とデータの内容の相違が発見された場合はお客様にお知らせし、再度ご入稿(場合によって はご注文のお取り直しから)頂く事に成り、その際は再度データが到着した時点からの納期計算となりますので、 ご入稿の際は不備の無いようにご注意下さい。
※完全データとは、修正の必要がない印刷可能なデータの事です。
ご入稿前には下記をご参照いただき お客様の目で入念なデータチェックをお願いします。
●下記項目に従われずに入稿された節は、完成日がズレたり、お客様の意図しない印刷結果に成る事が有りますのでご注意くださいませ。
データは自己責任が原則でございます。弊社では免責とさせて頂きます。
印刷データ作成の基本 編
基本1. 規格仕上サイズと塗り足し
■データはご注文のサイズ通りに設定していただき、塗り足し(ヌリタシ)をつけてください。
塗り足しがないと仕上りのフチに白が出る恐れがあります。
弊社で気づいた際にはお知らせさせていただきますが、ご修正・再入稿頂いてからの納期カウントになりますので仕上り日がずれて参ります。
いずれの場合も弊社では免責とさせていただいておりますので、お気をつけくださいませ。
※↓表の単位は全てmm
A列 |
仕上サイズ |
塗り足しサイズ |
A0 |
841×1189 |
847×1195 |
A1 |
594×841 |
600×847 |
A2 |
420×594 |
426×600 |
A3 |
297×420 |
303×426 |
A4 |
210×297 |
216×303 |
A5 |
148×210 |
154×216 |
A6 |
105×148 |
111×154 |
A7 |
74×105 |
80×111 |
A8 |
対応商品無し |
- |
B列 |
仕上サイズ |
塗り足しサイズ |
B0 |
1030×1456 |
1036×1462 |
B1 |
728×1030 |
734×1036 |
B2 |
515×728 |
521×734 |
B3 |
364×515 |
370×521 |
B4 |
257×364 |
263×370 |
B5 |
182×257 |
188×263 |
B6 |
128×182 |
134×188 |
B7 |
91×128 |
97×134 |
B8 |
64×91 |
70×97 |
■その他サイズ
|
仕上サイズ |
塗り足しサイズ |
はがき |
100×148 |
106×154 |
名刺 |
55×91 |
61×97 |
ショップカード |
54×85 |
60×91 |
基本2. 塗り足しについて
■塗り足しとは
下の赤く点滅している部分が「塗り足し」です。(「裁ち落とし」とも言います。)
バックの画像やオブジェクト等、断裁して落ちる部分を天地左右に3mmずつ作成します。
印刷の作業工程として、白い紙に印刷した後、ご注文のサイズに断裁されて仕上りますが、塗り足しがないと断裁時のズレにより仕上りのフチに紙の白色が残る事があります。
断裁ズレは最低でも2mm前後出るものとしてご判断下さいませ。
基本3. 断裁ズレ、文字欠けにご注意!
■上記塗り足しの項目でもご案内の通り、通常、印刷後の断裁時には仕上りのズレが出ます。
仕上りのズレが出た際には、データ上で仕上りの位置ギリギリに配置されている文字・絵柄が欠けてしまいます。
仕上りのズレはおよそ2mm前後出る恐れがありますので、文字・絵柄欠けを防ぐ為に、欠けてはいけない文字・絵柄は仕上りの内側3mm以内に納めて下さい。
■仕上りのフチ(断裁位置)間際に沿って均等の枠などを作成される場合、
下図のように、断裁ズレによってフチの幅が上下左右均等にならないおそれがあります。
基本4. ベタと平アミ
※ベタ/平アミを広い面積でご使用されますと印刷作業が滞ることがあるため、データチェック後にお断りする場合がございます。
広面積のK100ベタ塗りは、C50%+M50%+Y50%+K100%の「リッチカラー」に設定していただくことをお勧めいたします。

基本5. K100のオーバープリントと版ズレについて
K100は「ノセ」または「オーバープリント」といい、色が重ねて印刷されるので、K100の下の絵柄が透けて見えます。
広い面積では透けないように、C50%+M50%+Y50%+K100%の「リッチカラー」に設定していただくことをお勧め致します。


版ズレについて
「見当ズレ」とも言い、オフセット印刷ではCMYKの4色(版)を重ね合わせて印刷されますが、印刷時の紙伸びなどにより4版がずれて印刷される事を言います。
特に、細い線や、小さい文字で明朝体などに色を重ねてお使いの場合、版ズレが目立ちやすくなります。
版ズレを避けるためには、単色で作成する事ですが、上記のような絵柄の透け、または「基本 4. ベタと平アミ」のようなデメリットもございます。

基本6. 天地の向きにご注意ください
■印刷時の表裏貼り合わせは、データの天地を基準に合わせて印刷されます。
絵柄の向きの注意
■絵柄の向きは関係なく、データ上の天地軸を合わせて印刷されます。
「ヨコレイアウトはヨコ長レイアウトで」「タテレイアウトはタテ長レイアウトで」作成する。が基本です。
ヨコレイアウトをタテ長で作成すると天地が逆さにになる恐れがあります。
下図は、失敗例と成功例です。
■「天地」のご指示があったとしても、それに気付けずデータの向きのまま天地軸を合わせて印刷される事があります。
タテヨコの向きは揃えて下さい
■表裏でタテヨコの向きは揃えて下さい。
タテヨコの向きが揃っていない場合、弊社判断でデータの方向を揃えて進行させて頂きます。
基本7. 色フレについて
■色フレ(転びやすい色)とは、
仕上がった印刷物の色が安定せず、変化して見える事。
水と油の反発する原理を用いたオフセット印刷では、印刷中に数%の濃度の変化が起こっています。高い濃度では数%の
色フレは気になりませんが、3色や4色の掛け合せで出来ているグレーや茶色、濃度50%以下で出来ている微妙な風合いの色はとても色フレが目立ちやすくなります。
※以下のような、色フレの他にも、色ムラ、ゴミが目立ちやすいなどの特徴がある絵柄の場合、データチェック後でも弊社判断でお断りさせて頂く場合がございます。予めご了承下さいませ。
Adobe Illustrator:イラストレーター編
- 1.ご注文のサイズ通りに作成されてますか?
- 2.塗り足しはありますか?「トンボと塗り足しについて」
- 3.フォントは全てアウトライン化されていますか?
- ・エンベロープに注意
- 4.線幅の設定は0.25pt以上で、塗りではなく「線」の指定になっていますか?
- 5.カラーモードはCMYKになっていますか?
- 6.黒ベタの部分はリッチカラーになっていますか?
- 7.配置画像は原寸で埋込みになっていますか?
- 8.特色・スポットカラーは使用していませんか?
- 9.パターン・ブラシは使用していませんか?
- 10.オーバープリントの設定はされていませんか?
- 11.パスが多い複雑なデータはラスタライズしてください。
- その他注意事項
- 注-1 バージョンをまたいだり、保存時に下げたりしないでください。
(バージョンをまたいだりすると、勝手にオーバープリント設定されることがあります)
- 注-2 マスクを使用する際は、線の色の指定はしないでください。思わぬ印刷結果になることがございます。
- 注-3 描画モードの使用は避けてください。(印刷結果が変わる可能性があります。)
1.ご注文のサイズ通りに作成されてますか?
■仕上サイズのトンボを付けていただくか、アートボードを仕上サイズに設定してください。
サイズについては上記「印刷データ作成の基本」へ、塗り足しについては、次項「トンボと塗り足しについて」をご参照ください。
2.トンボと塗り足しについて
<塗り足し>
通常の印刷は、大きな白い紙にお客様のデータを多面付け印刷した後、ご注文のサイズに断裁されて仕上ります。その際に起こる断裁ズレにより、仕上りのフチに紙の白地が残ってしまうので、ズレても構わない様にバックの画像やオブジェクトを伸ばして、塗り足しを部分作っていただくときれいに仕上がります。塗り足しは天地左右3mmずつ作成して下さい。
※塗り足しがない場合、弊社でも気づかず進行することがありますが、その際は免責とさせていただきますのでご注意ください。
アートボードについて
トンボの代わりにアートボードを仕上りとして設定しても大丈夫ですが、下記のような「仕上り線」にお気を付けください。
アートボードの設定
3.フォントは全てアウトライン化されていますか?
フォントは全てアウトライン化してください。出力エラーで作業が止まってしまったり、文字化けして印刷されてしまいます

1)全てのロックを解除してください(オブジェクトのロックとレイヤーのロック)
オブジェクト→すべてをロック解除
※『すべてをロック解除』の文字がグレーになっていればOKです。
レイヤーのロック解除
レイヤーパレットにロックマークがある場合はクリックして消してください。
2)すべてを選択してアウトラインを作成
Verにもよりますが、選択→すべてを選択か、
書式→アウトライン作成で
アウトラインになります。
3)フォントの検索・置換えでフォントが残っていないかご確認ください。

書式→フォント検索 すべてアウトラインがとれていれば空欄になります。
文字が画面上になくとも、フォント情報が残っておりますとデータ不備となります。ご注意下さいませ。
エンベロープのご使用にもご注意ください
「エンベロープ」
アウトライン化されないまま「エンベロープ」を使用しますと、フォントが置き換えられフォントの形が変わったまま印刷されてしまう恐れがあります。弊社で気付いた場合にはメールにてお知らせいたしますが、気付かずに進行する恐れがあります。
必ず、先にアウトライン化した文字でエンベロープを作成してください。
アウトラインされていないものの事故については、弊社免責とさせて頂いておりますのでお気をつけ下さい。
4.線幅の設定は0.25pt以上で、塗りではなく「線」の指定になっていますか?
線は、0.25pt以下の設定ですとカスレの原因となります。
0.25pt以上の線を設定くださいませ。
注)『塗り』で設定された線は、画面やプリンターでは表示・出力されますが、 印刷では再現されません。必ず線で設定してください。
『塗り』の線 画面で見えても 印刷はされません。 『塗り』の設定 (線幅の設定なし)
0.25ptの線
線の設定 (線幅0.25pt)
5.カラーモードはCMYKになっていますか?
印刷に使用するインクはCMYKです。必ずCMYKモードに設定してください。
注)RGBモードの場合、色味が大きく変わることがあります。1色(墨のみ)の場合はグレースケールにしてくださいませ。
バージョン9以降の場合、新規書類の設定時にカラーモードをCMYKにしてください。
途中で変更される場合は
ファイル→ドキュメントのカラーモード→CMYKカラー
墨のみの面は、全てを選択して>編集→カラーを編集→グレースケールに変換
※配置画像はPhotoshopでグレースケールにしてください。
6.黒ベタの部分はリッチカラーになっていますか?
K100%に関しては自動でオーバープリントがかかる為、バックの色が透けて見えるようになります。
K100%ではなくK100%,C50%,M50%,Y50%(リッチカラー)の設定にしてください。
※細い文字に関してはリッチカラーは使用せず、K100%のみの設定にしてください。
画面やプリントでは真っ黒に見えますが…
印刷するとバックの色が透けて見えます。
リッチカラーにするとバックの色が透けて見えることはありません。